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駄菓子屋のお婆ちゃん

「はい、グッピーラムネ1個ね、10円だよ」

 



駄菓子屋のお婆ちゃんは、そう言うと、幼稚園の子にラムネを渡した。お婆ちゃんは、東京の下町で生まれて80年だが、ずっとここで暮らしてきた。

生涯独身で一人暮らしだが、満足していた。何しろ、ここは大都会の東京だ、何もかも揃ってるし、いつも老若男女で賑やかだ、刺激に溢れてる。

だが、さすがに寄る年波には勝てない。もうすぐ、店を畳んで、老人ホームに入る予定だ。しかし、都内はどこも高くて無理だった。

やむを得ず、伊豆の安い所にした。島流しみたいだなと思った。まさか、東京以外で暮らす羽目になるとは・・・

愛しの大東京・・・しゃーない。この国は昔からそうだ。東京しか‘稼ぎ手‘がいないのだ。そう、要するに‘一本足打法‘でやってきた。大阪も名古屋も福岡も雑魚だからだ。

お婆ちゃんはため息をついた。このままじゃ、東京以外は沈没かしらねえ~こんなアンニュイな時は、不二家ポップキャンディを舐めるに限るわ。

 



お婆ちゃんは、店で売られている、キャンディが入ったガラス壺のふたを開けた。どれがいいかしら?うふ、やっぱりオレンジねw

お婆ちゃんは、これは自分のとこで売ってるのだからタダよね、ということにしてお金を払わなかった。

それはいけない事だった。多分、‘東京砂漠‘の渇きにより、モラルが崩壊したのだろう。

 

ビリー 手作りドールハウスキット 昭和シリーズキット 駄菓子屋 8532

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