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物理には壁一面の黒板が必要だ

僕は九州大の物理学教授だ。

はっきり言って、日本はもとより世界的にもトップクラス。まだ30代後半だけど、ノーベル賞を貰うのもそう遠くはないんじゃないかなw

それだけの才能がなぜ東大に行かないのかって?確かに環境だけで言えば、東大は群を抜いてるけど、競争が激しいし学閥も無視できないんだ。

何しろ、大学ピラミッドの頂点だからね。色々な権謀術数も渦まき、一匹狼タイプの僕では、よくて准教授どまりだろう。

まあ、それに、ここだって、待遇もいいし、研究室も広いし、学長からの覚えもめでたい。東京出身者としては、賑わいに乏しいのが難点だけど、それは仕方ないよねw

さて、研究室に戻ろう。アホな学生相手の講義はなるべくしたくないんだけど、流石にゼロにするわけにもいかないし。

研究室に戻ると深呼吸をした。地上20階から眺める博多湾が冬の太陽を浴びて、輝いている。

コンビニの弁当を食べながら、目の前の壁一面に広がる黒板を見る。量子論の数式が、所狭しとチョークで乱雑に書かれてあった。

これは特注の大黒版だった。確か、50万円以上はしたんじゃないかな。もちろん、大学モチなんで詳しくは知らないのだけど・・・

でも、これくらい大きくないとね、僕の頭脳に広がる物理の広大な大系を表現できないんだw

食べ終わると、待ちに待った研究の時間だ。ペットボトル片手にチョークを持った。

 

" − h¯ 2 2m à ∂ 2 ∂x2 + ∂ 2 ∂y2 + ∂ 2 ∂z2 ! + V (x) # φ = Eφ

 

こんな感じの羅列を書き殴るわけだ。凡人には理解できないだろうw僕は優越感に浸りたくなった。

そこで、行きつけのキャバレーのカワイコちゃんに自慢するために、この黒板を携帯カメラで撮影した。

「先生、凄ーい!頭いいんですね!憧れちゃう!」

そんな光景を思い浮かべ、僕は一人、ほくそ笑むのだった。

 

 

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