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ハイヤーを選ぼう

わしは、この度、とある大手銀行の会長になった。いわゆるヘッドハンティングてやつだ。

 

何たって、この銀行は、日経の「コア30」にも採用されるほどの大企業。当然のことながら、ビジネスに使う社用のハイヤーも、その格に見合ったものが必要なはずだ。

 

TOPIX Core30 - Wikipedia

 

そこで早速、総務部を呼んだ。

「会長、お呼びでございますか」

「うむ、ハイヤーの件なんだがね、どの車にするかなあ~」

「はあ・・・あのう、前任の会長が使ってたキャデラックは・・・」

「あんな古いのは、駄目だよ!しかも、故障しやすいアメ車だしな。やはり国産に限るよ」

「左様でございますか・・・でも、ハイヤーはお高いですからね。タクシーとは違いまして、営業所の出庫から帰庫まで、料金が発生しますから・・・」

「そんなことは分かっとるよ、キミ。何だ?わしを馬鹿にしとるのか!」

「いえ!そんな、滅相もありません!」

「よろしい。さて、車だが、やはりハイブリッドかねえ~」

「そうですね」

「うむ、レクサスか・・・」

 

 

「それとも、伝統のクラウンか・・・」

 


「どちらがいいかな?」

「はあ・・・まあ、ハイブリッドでは御座いませんけど、センチュリーなども宜しいかと・・・」

 

 

「いやあ、あんなバカでかいの、イマドキ流行らんよ、キミw」

「・・・は、そうですねえw」

「そうだな、やはりデザインでレクサスにするかな」

「かしこまりました」

「それから、スモークガラスも忘れんようにな。赤坂辺りで、芸者遊びがバレたらコトだからなw」

「はあ・・・それでは、早速に手配いたします」

「ああ、キミ!待ちたまえ。運転手の面接も、わしが立ち会うからな」

「え?面接をするんですか?」

「当たり前だよ。そいつがどんな人間なのか、長い付き合いになるんだからな。挨拶はちゃんとしてるか、人間性はどうか、あと相性もあるしな」

「でも、この会社の社員教育は定評がありまして・・・」

 


「ほう、その会社の社長を客に見立てた最終試験もあるのかwすごいな」

「ええ、ですから、採用はここにお任せしたほうが・・・会長も、これから何かとお忙しいと思いますし・・・」

「いやいや、それがイカンのだよ。いいか、車の移動もな、ビジネスにとって大切な時間なんだ。そして、そういう時の運転手てのはパートナーみたいなもんだろ。あと、こういう事もあるぞ。大事な取引先との電話を盗み聞きするかもしれん。守秘義務ってやつよ。もちろん、渋滞に巻き込まれて、大事な会談に遅れないよう、抜け道に詳しくないといかんしな。だからといって、慌てて事故にでもなったら大変だ」

「そうですね・・・」

「じゃ、そういうことで、わしが直々に面接するからな。しっかり頼んだぞ!」

 

 

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